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サッカー界における「欧州一強」の時代は終わりつつある。その決め手となるリーグは、クリスティアーノ・ロナウドのいるサウジアラビアでもリオネル・メッシのいるアメリカでもなく、“サッカー王国”ブラジルかもしれない。ネイマールの帰還で盛り上がるブラジル・セリエAが秘める可能性について探っていこう。(文:安洋一郎)
ブラジル・セリエAに生じる変化
【写真:Getty Images】
ブラジルサッカー界にある“異変”が生じていることをご存知だろうか。
今冬に移籍したばかりのネイマール(サントス)を筆頭に、長年ヨーロッパの第一線で活躍したブラジル人選手の相次ぐ国内リーグへの帰還が広く話題を集めている。
直近の1年以内だけでもフィリッペ・コウチーニョ(ヴァスコ・ダ・ガマ)、チアゴ・シウバ(フルミネンセ)、アレックス・サンドロ(フラメンゴ)、ダニーロ(フラメンゴ)、オスカル(サンパウロ)、アレックス・テレス(ボタフォゴ)、フェリペ・アンデルソン(パルメイラス)らが母国のリーグに復帰している。
ただ、現役スターの帰還は過去にもあった。それ以上に大きな変化を遂げているのが、これまでの歴史ではあまり考えられなかった「外国人選手」の獲得である。2023年に外国人枠が5枠から7枠に増えると、2024年には9枠とさらに広がった。
それも近隣の南米出身の選手だけではなく、欧州にルーツを持つ選手が続々とブラジルに上陸しているのだ。
メンフィス・デバイ(コリンチャンス)やディミトリ・パイエ(ヴァスコ・ダ・ガマ)、セドリック・ソアレス(サンパウロ)、マルティン・ブライスワイト(グレミオ)、ヤニック・ボラシ(クルゼイロ)らがその代表格にあたる。2024シーズンにサンフレッチェ広島でプレーした元ポルトガル代表FWゴンサロ・パシエンシアも今冬にスポルチ・レシフェと契約した。
2025シーズンはリーグ全体の20%を外国籍選手が占めており、これは過去最大の比率になるそうだ。今夏以降も継続して増えるだろう。
なぜ、ブラジル・セリエAは急速にグローバル化が進んでいるのだろうか。